女性の家事負担軽減やキャリア形成には、男性の家事参画や家事代行利用も有効
〜家事分担が進む男性依頼者家庭では、家事代行利用により女性の家事負担は4割まで大きく軽減〜
シェアリングエコノミーの家事代行マッチングプラットフォーム「タスカジ」を運営する、株式会社タスカジ(本社:東京都港区、代表取締役:和田幸子、以下タスカジ)は、『家庭内(ジェンダー間)の家事ギャップと家事代行利用の実態調査』を発表いたしました。タスカジの依頼者は子育て世帯の女性が中心ですが、近年男性依頼者も増えてきました(新規登録に占める割合は2018年16%に対し2021年23%)。本調査では、タスカジ依頼者ユーザーを対象に、家事に対する家庭内(ジェンダー)間の役割や分担割合などのギャップを調査し、家事代行利用による生活やキャリア意識の変化についても明らかにいたしました。
共働き世帯の割合が2000年の50.7%から、2018年は66.8%へ上昇(*1)するなど、近年人々のライフスタイルは多様化しています。それに伴い家庭内で家事の担い手が不足しても、そのしわ寄せはいまだ妻・母親にいくことが多く、女性が自身のキャリアや自由な人生を望みづらいという社会課題は今も根強く残っています。
今回の調査では、ファミリー世帯における男性の家事代行利用は、家庭内の家事分担が進んだ一つのかたちであることがわかりました。女性、男性ともに依頼者は家事の2割を家事代行に依頼することで、女性依頼者の家事負担割合は8割から6割まで低下していますが、パートナーの家事負担割合は2割と依然ギャップが大きく残ります。一方、男性が家事代行を依頼している家庭では、女性の家事割合は6割から4割と更に低下し、男性の家事負担割合は3割と家庭内での家事ギャップは小さい結果となりました。また、家事代行を利用しながらリーダー職を担っている(目指している)女性の9割以上が家事代行はキャリア形成に有効と回答しており、女性のキャリア形成にも影響していることがわかりました。今後もタスカジでは、家事代行支援を通して、ビジョンである「自由な選択で、自分らしく生きることができる世界の実現」を目指してまいります。
(*1)出典:内閣府「男女共同参画白書 令和元年版」を元に当社算出
■ サマリー
(アンケート詳細は、ページ下の資料にて)
※男性依頼者ユーザーはサンプル数が少ないため参考値
【「ファミリー層」の約9割は家事代行利用に満足】
今回の調査で、「30-50代の夫婦のみ世帯やファミリー層(*以下ファミリー層)」の約9割は家事代行利用に満足していることがわかりました。家事に対するストレスの軽減、プロの手を借りることで暮らしやすくなったこと、また家族や自分の時間を捻出できたことが高い満足度に繋がっています。
【男性の家事代行利用によって女性の家事負担は軽減される】
「ファミリー層」の男性依頼者世帯では家事を夫と妻でほぼ折半している一方、女性依頼者の場合では、家事代行利用前の女性の家事負担は8割と、夫婦間での家事ギャップが大きいことがわかりました。家事代行の利用により、女性の家事負担は6割まで低下するも、夫の家事負担は2割と依然家事ギャップは大きく残っています。
【家事分担に有効なのは「コミュニケーション」と回答】
家事分担には、男女ともに「夫婦間のコミュニケーションや信頼関係」が一番重要だと考えていることがわかりました。また、女性は「相手の作業に文句を言わない」「家事の量や内容を見える化」することをより重視し、男性は女性以上に「家事代行サービスの利用」が有効だと考える傾向があるなど、家事分担における男女間の違いが見えてきました。
【女性依頼者の6割以上はパートナーと家事代行の利用について相談、パートナーも家事代行利用を賛成している人は46%】
女性依頼者ユーザーのうち、パートナーも家事代行利用を賛成している割合が最も多く46%。パートナーの家事分担は低いものの、家事が女性に偏っているという課題認識はあり、解決策の一つとして家事代行を活用している実態が伺えます。続いて多いのは利用の相談をしていない人で19%、今でもパートナーから家事代行利用を反対されている人は7%いました。
【女性家事代行依頼者でリーダー職を担う或いは目指しているのは約半数。一方、パートナーに家事代行利用を反対されている女性ではリーダー職を担う或いは目指す人は3割にとどまる】
女性依頼者ユーザーのうち約半数が現在リーダー層或いはリーダー層を目指していると回答。また、彼女たちの9割以上が家事代行利用は女性のキャリア形成に有効だと考えています。家事代行の利用をパートナーから反対されている女性では、リーダー層あるいはリーダー層を目指している人は33%と少なく、特に今後リーダー層を目指している人はわずか8%に留まりました。家庭内での家事ギャップ解消や家事代行の利用、更には家事代行への理解促進によって女性リーダーの創出や女性の更なる活躍推進に貢献できると予想されます。
今回の調査では、ファミリー世帯における男性の家事代行利用は、女性の家事負担軽減だけでなく、家庭内の家事分担が進んだ一つのかたちであることが見えてきました。一方、女性に家事負担が偏っていることを理解しつつも、家事参加できていない男性が多いのも実態であり、職場の理解や働く環境の整備なども求められていることが推察されます。また、男女ともにキャリア形成には家事育児の負荷低減は重要であり、家庭内の分担の必要性とともに家事代行の利用など、負荷が偏らないような体制が求められています。
また、同アンケート内で、家事代行に関する補助金または助成金など、公的支援制度または民間団体による補助制度の利用度や有効性をヒアリングしたところ、補助を使用した85%の女性は「補助は家事代行利用の促進になった」と答えているものの、実際に利用した人は女性1割に留まりました。
タスカジのメインユーザー層は、子育て世代の一般家庭です。2014年の創業以来、一貫して家庭内の家事の課題解決に取り組み、家庭内での「家事シェア」についても発信を続けています。しかし、徐々に家事分担の必要性や家事代行についての認知は広がっているものの、家事代行利用はまだまだハードルが高いと思っている人も多くいます。
今後もタスカジでは、本アンケートのように家庭内の実態を発信し、「自由な選択で、自分らしく生きることができる世界」のためにサポートしてまいります。
<調査概要>
■調査名:「家庭内(ジェンダー間)の家事ギャップと家事代行利用の実態調査」
■実査時期:2021年11月7日(日)~2021年11月15日(月)
■調査方法:インターネット調査
■調査対象:タスカジ依頼者ユーザー
■回答者数:351名(女性:316名、男性35名)
※男性依頼者ユーザーはサンプル数が少ないため参考値
<本件に関する報道関係者からのお問い合わせ先>
こちらのお問合せフォームから、広報担当までご連絡ください。
【別紙1】
「家庭内(ジェンダー間)の家事ギャップと家事代行利用の実態調査」アンケート結果詳細
(1)家事代行の導入に対する男女間のギャップについて
*対象:男性依頼者ユーザー、女性依頼者ユーザー
*30-50代の夫婦のみ世帯やファミリー層(*以下ファミリー層)
* 男性依頼者ユーザーはサンプル数が少ないため参考値
(1−1)家事代行の利用を始めたきっかけ
ファミリー層の女性は「育児や仕事で手が回らない」のがきっかけが一番多く39%、一方でファミリー層の男性は「自分の自由時間や家族の自由時間を作りたい」というきっかけが多く37%だった。
(1−2)家事代行の導入に対する抵抗感の有無
男性は女性に比べ、家事代行への抵抗感の低い人が多かった。(抵抗感がない割合は、女性:男性= 41% : 53%)
(1−3)家事代行の導入に対する抵抗感の理由
男性、女性ともに「他者を家に招き入れる」ことへの抵抗感が第1位だった。全般的に女性の方が抵抗感が強い。
(1−4)家事代行導入までの期間
家事代行について、検討から実際利用するまでにかかった期間は、男女ともに半数以上が1ヶ月以内だった。
(1−5)家事代行利用に関して、家族内での相談の有無
ファミリー層では、女性よりも男性の方が事前にパートナーと相談する人が多かった。
(1−6)家事代行利用に関して、パートナーの反応
女性依頼者ユーザーの7割がパートナー(男性)の賛成を得ている。女性ユーザーに比べて男性依頼者ユーザーの場合は、パートナー(女性)が最初から賛成した割合はやや少なめだった。
(1−7)家事代行利用導入後の感想
ファミリー層の約 9 割は家事代行利用に満足していると回答。
*理由(フリー回答抜粋)
・時間と体力に余裕ができた
・家事のストレスが減った
・家事の呪縛から開放された
・心身共に負担が軽減された
・やらなければならないことの1つがなくなり、子供との時間が増えた
・まだ産後まもなく、家事をしてもらっている間に休息できる
・苦手なことは得意な方へお願いすることが、効率が良いということが分かった。
・家族や子供と過ごす時間が増えた
・生活が快適になった
・家がきれいになった
など
(2−1)男女間で見る家事比較(家事代行利用前後)
ファミリー層の男性依頼者ユーザー世帯では家事を夫と妻でほぼ折半している一方、女性依頼者ユーザーの場合では、家事代行利用前には女性の家事負担は8割と家事ギャップが大きいことがわかった。
家事代行の利用により、女性の家事負担は6割まで低下するも、夫の家事負担は2割と依然家事ギャップは大きく残っている。
(2−2)夫婦間の家事比率に対する満足度
「どちらの割合も満足している」のは、女性依頼者よりも男性依頼者の方が多かった。また、「どちらの割合も満足していない」は、男性と女性の割合で開きがあった。
(2−3)家庭内の家事分担について
女性依頼者ユーザーの方が、家庭内で役割について話し合っている人が多かった。
(2−4)家庭内の家事分担について、必要だと思うこと
家事分担には、男性89%・女性63%と男女ともに「夫婦間のコミュニケーションや信頼関係」が一番重要だと考えていることがわかった。また、女性は「相手の作業に文句を言わない」「家事の量や内容を見える化」することをより重視している。
男性は女性以上に「家事代行サービスの利用」が有効だと考える傾向がある。
*その他の意見(フリー回答抜粋)
・本人の価値観、家事は自分以外の他の人がするという考えを捨てられること
・家事を「手伝う」という意識を持たず、主観的にやる気持ち
・自動化できるものは自動化する
など、家事分担をするために大事なこととして、家事に対する意識面についての回答もあった。
(3)女性のキャリアアップの意識と家事代行の関係性について
*対象:女性依頼者ユーザー
(3−1)女性依頼者ユーザーでリーダー職についている(目指している)割合
※「リーダー的な地位」とは、「社会のあらゆる分野において、2020年までに、指導的地位に女性が占める割合が、少なくとも30%程度になるよう期待する」という政府目標(いわゆる『2020年30%』の目標)における「指導的地位」の定義を基に、ここでは次の①〜④に該当する方を表します。①議会議員、②法人・団体等における課長相当職以上の方、③専門的・技術的な職業のうち特に専門性が高い職業に従事する方(代表例として、大学において6年間の専門教育を必要とする医師、歯科医師、薬剤師、獣医師、及びこれに準ずるものとして弁護士、会計士、研究者、記者など)、④起業準備中の方(*フリーランスは含みません)
女性の依頼者ユーザーのうち約半数が現在リーダー層あるいはリーダー層を目指していると回答。
(3−2)女性依頼者ユーザーの内訳(家事代行利用に対する男性パートナーの反応別)
女性依頼者ユーザーのうち、パートナーも家事代行利用を賛成している割合が最も多く46%。続いて多いのは利用の相談をしていない人で19%、今でもパートナーから家事代行利用を反対されている人は7%。
(3−3)女性がリーダー職で仕事をする(目指す)こととに対して、
男性パートナーの家事代行利用に対する反応の関係性
家事代行の利用を男性パートナーから反対されている女性依頼者ユーザーは、リーダー層あるいはリーダー層を目指している人は「家事代行利用を賛成」している人と比べて33%と少なく、特に今後リーダー層を目指している人はわずか8%に留まっている。
(3−4)女性がリーダー職で仕事をする(目指す)ことに対して、家事代行の有効性
現在リーダー層あるいはリーダー層を目指していると回答した女性依頼者ユーザーの9割以上が、家事代行利用は女性のキャリア形成に有効と回答。
*理由(フリー回答から抜粋)
・時間を有効的に使える
・精神的な余裕が生まれる
・体力的負担を減らせるから
・苦手な作業はお願いして仕事に集中できるから
・仕事に集中できる環境と時間を整えられるため
・余裕が出来た時間を勉強などにあてられる
・仕事へ割ける時間の増加
・家事する時間を削減でき、他のことに集中できるため
など
(4)タスカジの導入の理由・利用中の過ごし方について
*対象:男性依頼者ユーザー、女性依頼者ユーザー
*30-50代の夫婦のみ世帯やファミリー層(*以下ファミリー層)
* 男性依頼者ユーザーはサンプル数が少ないため参考値
女性は男性と比べ「子どもとの時間を過ごしている」人が多く、男性は女性に比べ「学びの時間」や「仕事時間」に充てている人が多かった。
<調査概要>
■調査名:「家庭内(ジェンダー間)の家事ギャップと家事代行利用の実態調査」
■実査時期:2021年11月7日(日)~2021年11月15日(月)
■調査方法:インターネット調査
■調査対象:タスカジ依頼者ユーザー
■回答者数:351名(女性:316名、男性35名)
※男性依頼者ユーザーはサンプル数が少ないため参考値
<本件に関する報道関係者からのお問い合わせ先>
こちらのお問合せフォームから、広報担当までご連絡ください。
【プレスリリースPDF】